クラウチングスタートの誕生は ある動物の前傾姿勢がヒントに!? そして世界中に広がった理由は・・・!!
クラウチングスタートってなに?
正解は、クラウチングスタートはカンガルーのマネ。
クラウチングスタイルはオーストラリア人のスポーツジャーナリスト、リチャード・クームズという人がカンガルーにヒントを得て考えられたものです。
記録に残された最も古い短距離走は1845年。その頃は立ったまま走り出すスタンディングスタートが主流でした。
しかし記録をさらに伸ばすためにはスタンディングスタートではダメだと考えたオーストラリア出身のリチャードさん。ひらめいたのがカンガルーの前傾姿勢。低い姿勢で重心を前にすることでスタートの時、起き上がるように一歩目が出せるのです。
重心が前にあるほど地面を蹴る力が前方へ大きく働くので、走り出してから素早くトップスピードに移行できるのだそうです。
この姿勢こそがクラウチングスタートの原型だと考えられています。
しかし速さで言えば哺乳類最速のチーターの方がマネするには良かったと思うのですが?
チーターは四足歩行です。だから二足歩行のカンガルーの人間に近い動きを思いついたんじゃないかと。二足歩行の人間にとってカンガルーの前傾姿勢こそ人が素早くスタートできる姿勢だと推測されます。
このカンガルーをマネしたスタートはあることがきっかけで爆発的に世界中に広がります。
1896年記念すべき第1回アテネオリンピック男子100m。スタンディング姿勢をとる選手の中でただ1人クラウチングスタートの姿勢をとる選手がいたのです。アメリカのトーマス・バーク選手です。
クラウチングスタートを唯一行い、そして1位で金メダル(記録は12秒ジャスト)。この衝撃的な出来事がきっかけで第2回以降のオリンピックからはほとんどの選手がクラウチングスタートを取り入れたといいます。
ということでクラウチングスタートはカンガルーのマネでした。
『チコちゃんに叱られる!チコっとだけスペシャル 「クラウチングスタートってなに?」』より
ここまでお付き合いいただきありがとうございますm__m