なぜ渡り鳥がV字で飛ぶのかご存知ですか? それは・・・!!
なぜ渡り鳥はV字で飛ぶのか?
それは飛ぶのが楽チンだからです。
渡り鳥でよく知られているのはハクチョウやガン、ツルなどですがそれ以外にも小鳥とかもいっぱいいます。日本にやってくる渡り鳥は「夏鳥」「旅鳥」「冬鳥」の3つのタイプに分かれますが、その中でV字で飛ぶのは体重およそ10㎏にもなるハクチョウなどの大型の冬鳥です。
なぜ大型の冬鳥はV字で飛ぶのか
スズメなどの小型の鳥はその場からサッと羽ばたいてすぐ飛び立つことができますがハクチョウなどの大型の鳥は飛ぶときに助走をつけて飛びます。要するに体が重いんです。
体が重いことで問題になるのが移動距離。例えばハクチョウは冬になるとえさを求めてシベリアより暖かい北海道や東北に向けておよを3000kmも移動します。
ずっと自分の力だけで飛ぶのも大変なので大型の渡り鳥はエネルギーをなるべく節約するためにV字で飛ぶのです。
なぜV字だとエネルギーが節約できるのか
鳥の翼の先に上向きの空気の流れができます。だから後ろの鳥はその上向きの空気の流れに乗って楽をしてエネルギーを節約して飛ぶことができるわけです。
鳥は羽ばたくことで飛行機と同じように翼の下が高い気圧、翼の上が低い気圧になります。その時、翼の先端では高い気圧から低い気圧に空気が移動し上向きの渦上の気流ができるのです。
そして、この渦は鳥の後方に残るため後ろを飛ぶ鳥はこの上向きの気流に乗ることで体が押し上げられ通常の羽ばたきよりも少ないエネルギーで楽に跳ぶことができるのです。
つまりV字飛行は長い距離を飛ぶ渡り鳥が楽に飛ぼうとした結果自然と出来上がったフォーメーションだったのです。
先頭の鳥は辛くないのか?
先頭の鳥はしょっちゅう入れ替わっているので大丈夫です。V字の先頭などは上昇気流に乗れないため負担が大きいので場所を交代しながら飛んでいます。
先頭が替わるといえばパシュートや自転車競技などのスポーツ。人類は空気抵抗を減らすために戦略を積み重ねていった結果、先頭を交代させる技術を確立させましたが、渡り鳥ははるか昔から合理的にやっていたのです。
ということで渡り鳥がV字で飛ぶのは楽チンだからでした。
『チコちゃんに叱られる!』より
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