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なんで缶詰になる果物とならない果物があるかご存知ですか? そこにはpH4.6の壁が!!

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なんで缶詰めになる果物とならない果物があるの?

 缶詰になる果物とならない果物があるのはpH4.6の壁があるから。

専門家
「缶詰めになる果物とならない果物があるのはpH4.6の壁があるからなんです。」
スタッフ
「pH4.6って何ですか。」

「その前にそもそも缶詰とはいろいろな規約や法律で決められているのですが、それらをまとめますと・・・。」

缶詰とは食品を缶に詰めて密封したのち、加熱によって食品の腐敗の元となる微生物を加熱殺菌し、常温下での長期保存性を与えた食品。
とされています。

「この中の微生物を加熱殺菌し、という工程が缶詰めになる果物とならない果物と別れる大きなポイントなんです。」

加熱殺菌の工程が大きなポイントとはどういうことなのか。

みかんを例に説明すると、みかんを缶に詰め、シロップを入れ、真空にしてふたを閉めます。そして缶の大きさにもよりますが、だいたい85℃のお湯に15分つけます。

「ここです。ここが微生物を殺菌する大事な工程です。こうすることで保存料なしで3年の長期保存ができるようになります。この加熱殺菌こそが缶詰めが長持ちする理由なんです。」

ではなぜ、缶詰めになる果物とならない果物があるのでしょうか。

「缶詰めとして売られていない果物があるのはボツリヌス菌という菌が大きく関係しているんです。

ボツリヌス菌とは食中毒の原因となる菌のひとつで人間が摂取すると吐き気やめまいなどが起こり死に至ることもある怖い菌。

「このボツリヌス菌の厄介なところは酸素の少ない状況を好んで発育することなんです。缶詰は真空にしますから酸素が少ない状況になります。つまりボツリヌス菌にとって発育しやすい環境と言えるんです。このボツリヌス菌を死滅させるには基本的には120℃で4分間以上加熱しなければならないのです。

「あれ?でもミカンは85℃に15分お湯につけての殺菌でしたよね。」

「はい。その通りです。そこで関係してくるのがpH(ピーエイチ)なんです。

かつては学校の授業で「ペーハー」とも呼ばれていましたが、pHとはその物質が酸性かアルカリ性かを表す数値のこと。pH7を中性とし、7より小さければ酸性、7より大きければアルカリ性となります。
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このボツリヌス菌は、そもそもpH4.6以下では発育することができないんです。ですから缶詰めになる果物はpHが低い、つまり酸性の強い果物が多いんです。」
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たしかにpH4.6を超える「スイカ」「メロン」「柿」などは缶詰ではあまり見ませんよね。

「じゃあ、酸っぱい食べ物以外は缶詰にできないんですか?」

「理論上はどんな果物でも缶詰めにすることはできます。でもpH4.6を超える果物を加熱処理で殺菌しようとすると100度を超える温度で過熱をする必要があるんです。それほどの熱を加えると皆さんが想像する香りや味と大きく変わってしまう果物もあるんです。」

ということで缶詰めになる果物とならない果物があるのは『pH4.6の壁があるから』でした。

専門家の方の話によりますと、中にはpHそのものを低く調整することで100度を超えない温度で殺菌し、販売されているものもあるということです。

 

チコちゃんに叱られる!▽缶詰の秘密』より

ここまでお付き合いいただきありがとうございます m__m