あなたの思い出のカップ麺はどれ? 1.5倍?ノンフライ?やっぱり元祖? カップ麺の歴史!
ステイホームが続き家での食事が増える中、飛ぶように売れているのがカップ麺。
2019年度の時点で売り上げは国内だけで約4786億円にも上り消費量はなんと40億食以上。
ひや~!国民一人当たり年間30個以上食っとる計算になるんか~。
今年度はこの巣ごもり需要の影響で売り上げがさらに増える見込みなんだとか。
今では私たちの生活に欠かせないカップ麺ですが、実はその裏にはカップ麺戦争ともいえる各メーカーの激しい開発競争があったのです。
で、さっそくじゃがカップ麺っていつからあるんじゃ?
いまから50年前の1971年に発明されました。
そんな昔からあったんか!
世界初のカップ麺を開発
その始まりは今から50年前。日清食品の創業者 安藤百福さんが世界初のカップ麺を開発したのです。
で、このカップ麺どうやって作っとるんじゃ?
まずは麺。専用の機械で大量に蒸したスープに浸して一気に味付け。この後に金属の型に入れて油で揚げて乾燥させるんだよ。
おぉ~豪快じゃ~!
高温の油で一気に麺の水分を飛ばす。これこそが安藤百福さんの大発明。今ではフライ麺としてお馴染みですよね。
百福さんは奥さんが夕食のてんぷらを揚げている姿を見て材料を油に入れると衣の水分が蒸発してたくさんの小さな穴があく、麺も同じでは、とひらめいたんだとか。
実際油で揚げた麺には無数の穴が。その穴にお湯がしみ込んで麺全体に行き渡り、柔らかい状態に。美味しい即席ラーメン誕生の瞬間でした。
この技術を生かしてのカップ麺の作り方は50年まえからずっと変わってないんだよ。
百福さんすげぇ!いまでも通用する技術を半世紀以上も前にって先見の明が過ぎるぞ!
20世紀最大の発明ともいわれるこのカップ麺。その爆発的ヒットのきっかけが1972年に起きたあさま山荘事件。機動隊が非常食としてカップ麺を食べている様子が生中継され大きく注目されることとなったのです。
よう報道特番とかで見かけるやつじゃな!
この映像の影響力は凄まじく発売当初は年間2億円ほどだった売り上げが、この年なんと33倍アップの67億円を突破。さらに翌年には180億円に急増。飛ぶように売れたのです。
そして現在に至るまでカップ麺業界で50年ナンバー1の座に君臨し続けており、今では国内年間売上1000億円以上。まさに“KING of カップ麺”。
想像を絶するバカ売れっぷりじゃ!
しかし、この大ヒットを受けカップ麺業界に様々なメーカーが参入。時代は王者の牙城を崩し覇権を握ろうとまさに群雄割拠のカップ麺戦争へと突入していくのです。
国民の健康志向の高まりの中で大ヒット ノンフライ麺
まずカップ麺戦争を語るうえで避けては通れないヒット商品が1976年に登場しました。
健康志向の時代に大ヒット ノンフライ麺。
麺を油で揚げて作るフライ麺しかなかったカップ麺業界においてノンフライ麺はその名の通り麺を油で揚げることなく、乾燥させることで水分を飛ばし長期保存を可能にしたヘルシー麺。
このカップ麺が誕生した1976年といえば日本には空前のジョギングブームが到来し日本初の国内ランニングマシーンがヒットした時代。国民の健康志向の高まりの中でこのノンフライ麵は大ヒットとなったのです。
このノンフライ麺はおよそ150キロカロリーほど。だいたいおにぎりにして1個分ぐらいカロリーがカットできたと言われています。
おにぎり1個分とはどえらいちがいじゃ~!
しかも面白いのはこのノンフライ麺を作った会社の母体は繊維メーカーだったこと。
えぇ!繊維?ノンフライとどんな関係があるんじゃ?
麺を乾燥させて水分を飛ばすっていうのを可能にしたのは繊維メーカーが培ってきた布を乾かす技術だったです。
ほぉ~!繊維から麺!目の付け所が凄いのぉ~!
このノンフライ麺、今では様々なカップ麺に採用されており、まさに歴史を変えた発明だったのです。
麺の世界にスピードブーム!? 1分戻し麺
そして1982年。麺の世界にスピードブームが!
1982年に誕生したのが時間の壁を打ち破る!1分戻し麵。
3分が常識だったカップ麺業界にまさに風穴を開けた一品。麺を油で揚げた時に空く穴を意図的に大きくする技術を考案し、麺にしみ込むお湯の量を増やすことで戻し時間を早めることに成功したんです。しかし発売からしばらくすると売れ行きに陰りが。
1分で戻るけどその分麺が伸びるのが早かった、と聞いています。失敗ではないけど、もっと研究しなくてはいけなかったというのを聞いたことがあります。
なるほど!麺の穴の落とし穴ってわけか!
でもこの時の麺の戻し時間の研究があったからこそ今があるんだよ!
そう今でもこのメーカーはお店で食べるような麺の食感や太さににこだわり続け、お湯を注いで1分で博多のバリカタ麺を再現したカップ麺や戻し時間5分でコシのある食感が楽しめる超極太麺のカップ麺といった様々な話題作を世に送り続けているのです。
すげぇ!麺の戻し時間を自在に操れるようになっとるってことか!
デカ盛りブームのさきがけ!? 1.5倍麺
そしてバブル真っただ中の1988年に誕生したのがデカ盛りブームのさきがけ!?1.5倍麺。
年間200万食売れたらヒットと言われるカップ麺業界においてなんと発売から半年で1億食を突破。その売り上げは約160億円。今まで業界にはなかった「デカ盛り」路線の開拓者に。
しかし開発当時社内では猛反対にあったそうです。それでもヒットを確信していた開発担当者は粘り強く説得し発売にこぎつけたんだとか。
すると激変する時代が追い風に。バブルで急増した残業する会社員や激化する受験戦争で夜食を食べる学生などを中心に大ヒットしたのです。
カップ麺業界がザワついた!? ゆでたて生麺
そして2000年代後半からはカップ麺業界に新たな動きが。それは生麺のような食感を持つ本格カップ麺の開発競争。
そんな中2015年業界がザワついたある新商品が。お店のような本格的な味わい!ゆでたて生麺。
まるでゆでたての生麺のような食感が味わえると登場以来大きな話題となり、これまで累計1億食を突破。その売り上げは約300億円を記録。
何がそんなに凄いんじゃ!?
普通のカップ麺というのは蒸した麺を乾燥させるのが一般的なんだけど私たちは蒸すのではなくて実際お湯でゆでた麺を乾燥させることに成功したんだ。
このメーカーでは4年もの歳月をかけ開発に成功。特許も取得。
そして最近のカップ麺戦争ではSNSを活用たり変わり種商品でバズるのを狙ったりと新たな戦略も行われています。
『有吉のお金発見 突撃!カネオくん「みんな大好き!カップ麺のお金の秘密」』より
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