はてなブログProへの道

ゆくゆくはProへ昇格したいと思っておりますが、いつになることやら、、、

なぜ無伴奏で歌うことをアカペラと言うようになったのかご存知ですか?

アカペラってなんですかって聞かれたら「伴奏なしで歌うことなんじゃね」みたいな感じで答えますよね 笑。

それではアカペラという言葉の意味はご存知ですか。

今回は無伴奏で歌うことをなぜアカペラと言うようになったのか、それがわかる回です。

アカペラってどういう意味。
それは・・・

 

 

 

教会で

 

 

 

専門家
「アカペラというのはですね、『a cappella(ア カペラ)』というイタリア語からきています。」
「『a』というのは『~で』という意味で『cappella』は教会のことを表します。つまりアカペラとはもともとは『教会で』という意味です。」
「アカペラは教会で歌う聖歌ととても深い関係がある言葉なんですよ。」

神をたたえ祈り歌う聖歌

キリスト教の伝統的な聖歌に『グレゴリオ聖歌』というものがあります。
8世紀ごろから歌われ続けているグレゴリオ聖歌は伴奏はなくとてもシンプルなもの。

「『グレゴリオ聖歌』ってのはですね基本的にメロディーが1つだけです。それは今みたいな楽譜がなかったからなんです。」

楽譜がないので歌は実際に歌って伝えるしか方法がなくシンプルな楽曲がほとんどでした。

しかし14世紀に入り現在のような五線譜の楽譜が普及し始めると作曲家たちは複雑な聖歌を次々と作り始めます。

1つのメロディーだった聖歌は2つ以上のパートに分かれ1つのハーモニーを作る合唱へと進化します。

このような音楽を複数を意味する『ポリ』と響きを表す『フォニー』で『ポリフォニー』と言いこの時代に大流行しました。

14世紀以降、作曲家たちは競うようにポリフォニー音楽を作ったため聖歌はたくさんのパートに分けられた複雑なハーモニーへと変化していきました。

イギリスとタリスという作曲家が作った『我、汝の他に望みなし』という歌はなんと40ものパートがそれぞれ違うメロディーを歌っています。

「もう何を歌っているかわからない。“俺はこんな曲も書けるぜ” みたいな、自慢したいってのはあったと私は思いますね。」
「だから何が歌われているかはハッキリ言ってどうでもよくてですね、あの~、なんていうか、そういう音を作る。」

作曲家たちの腕自慢は更にエスカレートし15世紀の終わりには聖歌に楽器の伴奏を積極的に取り入れ始め、かつてのシンプルなものとはかけ離れたものになっていきました。

しかし16世紀になるとドイツのマルティン・ルターらによる宗教改革により聖歌は大きな転機を迎えます。

後のプロテスタントと呼ばれる人たちの運動が始まりキリスト教は大混乱に。

その混乱を収束させるためにローマ教皇トリエント公会議を開きます。

「聖歌っていうのはもともとお祈りの為の音楽のはずなのに歌詞がわからないんじゃ全然音楽にならないんじゃないかとかですね、そういう非難の声が結構あがったみたいなんですね。」
「ですから聖歌はシンプルに歌わなければいけない。楽器を使ってはいけない。そういったことがどうも話し合われたようなんですね。」

トリエント公会議の流れを忠実に実行したのが教会音楽の父と呼ばれる作曲家パレストリーナです。

パレストリーナの音楽は歌詞が聞き取りやすいようにシンプルでありながら非常に美しいハーモニーで、これが今で言うアカペラの原点となりました。」

しかしトリエント公会議を開いたローマ教皇への対抗心が強かったベネチアなどでは聖歌はシンプルにというお達しを無視して楽器を積極的に取り入れられた聖歌が作られ続けました。

これに対し19世紀になるとドイツでトリエント公会議に立ち戻り楽器による伴奏を排除しようとするセシリア運動が起こります。

そこで再び脚光を浴びたのが作曲家パレストリーナ

パレストリーナっていうのは無伴奏の音楽ですから、これがカペラにふさわしい音楽すなわち『ア・カペラの音楽』イコール無伴奏という意味がだんだん広がっていったと考えられています。

イタリアの作曲家パレストリーナの音楽に理想を求めたドイツの人々。
そこで教会で無伴奏で聖歌を歌うことをドイツ語ではなくあえてイタリア語の「ア・カペラ」という言葉で呼び始めたといわれています。

そこからアカペラという言葉はヨーロッパから世界へと広がり、20世紀にはいるとアメリカで神に祈り合唱するゴスペルが誕生。楽器を持たない声だけのパフォーマンスがストリートで流行します。

こうしてアカペラは一つの音楽ジャンルとして定着しました。

ということでアカペラの意味は 教会で でした。

 

 

チコちゃんに叱られる!▽アカペラってなに?』より

 

ここまでお付き合いいただきありがとうございます m__m