『ぽち袋』の『ぽち』って何のことだかご存知ですか?
お年玉を入れる袋を『ぽち袋』って言いますよね。
そのぽち袋の『ぽち』って何のことだか知ってますか?
ワンっ
冗談はさておき、今回はそんな『ぽち袋』の話題です。
ここからが本題
ぽち袋の『ぽち』ってなに?
それは・・・
これっぽっちの『ぽち』。
専門家
「お年玉の入っている ぽち袋の『ぽち』はこれっぽっちの『ぽち』なんです。」
『ぽち』はチップという意味で江戸時代に遊郭などの花街で使われており、1759年に書かれた『おさめかまいじょう』にも「ぽち はずめば」という表現が残っています。
「花街では定められた金額だけを払うのは失礼だし野暮なことと考えられており、さらにお金のことを直接口にするのも野暮だとされていたので『ぽち』という隠語が使われていました。」
「これっぽっちと言っても遊郭で遊ぶ人の多くは裕福な商人たち。結構な金額を『これっぽっちですが』と渡すことに美学があったのかもしれませんね。」
この美学、つまり「これっぽっちですが」と結構な額を渡す商人の見栄が『ぽち』という言葉を広めていったと考えられています。
そして次第に花街以外でも日常生活のちょっとしたお礼に『ぽち』という言葉が使われるようになりました。
さらに明治時代に海外のチップ文化が入ってくると飲食店でのチップや祝い事の祝儀を指す言葉として『ぽち』が一般的になり祝儀袋を『ぽち袋』と呼ぶようになります。
「そして昭和30年ごろになるとお年玉を入れる袋を『ぽち袋』と呼ぶようになるんです。」
お金のお年玉が広がったのは昭和30年代と比較的最近のこと。
それまではお米で作った“お餅の御年魂(おとしだま)”を家長からいただくことがお正月の習わしでしたが、時代と共に伝統的な価値基準がお米からより現実的なお金に変わっていきました。
そして農家の数が減少した高度経済成長期にお年玉もお米からお金に変わっていったそうです。
やがて『ぽち袋』がスーパーマーケットでも売り出され、お年玉を入れる袋として全国的に認識されるようになります。
「こうしてお正月には『ぽち袋』にお金を入れてお年玉を渡すようになっていったんです。」
ということで ぽち袋の『ぽち』は これっぽっちの『ぽち』 でした。
『チコちゃんに叱られる! ▽ぽち袋の「ぽち」』より
ここまでお付き合いいただきありがとうございます m__m