はてなブログProへの道

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足の速い若手弁護士が“びろーん”を出す!? 何のことだと思いますか?

裁判で「勝訴」や「無罪」という紙を持って走っている人をテレビなどで見たことはありませんか。

 

今回はその走っている人や紙についての話題です。

 

裁判で勝訴や無罪の紙を持って走っている人って誰?

それは・・・

足の速い若手弁護士

専門家
「テレビや新聞でよく見る判決のね「勝訴」や「無罪」と書かれたあの紙は弁護士の間では「はた」と呼んだり「びろーん」と呼んだりしています。」

びろーんですか?

びろーんと出すでしょ。だからです。

びろーんと呼ばれる紙は裁判の関係者や報道陣などに判決内容をいち早く伝えるためにに出されるもの。

公害問題や人権問題など世間の注目度の高い裁判で出されることが多いといわれています。

裁判の結果を多くの人に伝える花形の「びろーん」。今回番組は去年初めてびろーんを出した弁護士の取材に成功。

びろーんを初めて出した若手弁護士
「僕が初めてびろーんを出したのは弁護士2年目になりたての頃で去年ニュースにもなった大きな裁判でした。」

 

 

判決日まで残り2か月と迫ったある日、担当の弁護士たちが集まった。議題は判決内容を伝えるびろーんの文言。

弁護士になって2年目のこの若手弁護士も参加していた。

「1番若手でしたし、私が弁護士になる前からやってた事件で、基本的には先輩やベテランの意見を聞いているという感じでした。正直。」

実はびろーんにはいろいろな言葉がある。例えば勝訴ひとつとっても、「一部勝訴」「全面勝訴」「逆転勝訴」など判決内容によって使われる言葉は様々。

「びろーんってたかが知らせるものって思われるかもしれないんですけど、どういう内容を出すかっていうのはいろんなことを考えなきゃいけないので、みんな真剣に、議論が白熱するというか、そういった感じですね。」

どの判決ならどのびろーんを出すのか。原告が納得いくびろーんを考えるため会議は長時間に及ぶ。

3回目の会議で以下の7種類に決まった。

  1. 一部勝訴
  2. 勝訴
  3. 不当判決
  4. 慰謝料を増額
  5. 救済範囲拡大
  6. 悪質性を認定
  7. 実態を理解せず

そしてびろーんを誰が出すのかがこの若手弁護士に決まる。

「びろーんを出す役目がほんとに僕でいいのかと思いました。しかも目立つ役割なんでこんな下っ端で若手でいいのかなと。」

この若手弁護士が選ばれた訳はびろーんの歴史をさかのぼると見えてきた。

昔びろーんは報道陣によって裁判所の窓から出されていた。

専門家
「以前は裁判所の敷地の中で出されていました。でも1968(昭和43)年に秩序維持のため裁判所の敷地内でびろーんを出すことは禁止禁止されてしまったんです。」

裁判所では報道陣が出すびろーんをはじめ、いろいろな人がビラや看板などを出している状況。

中には裁判そのものに抗議をする言葉もあり公平な裁判ができなくなると考えた裁判所は敷地内でびろーんを出すことを禁止した。

しかしそれでは判決内容を早く伝えられない。

報道陣に代わって弁護士が裁判所の中から走ってびろーんを出し続けた

「そのため裁判所の職員や警備員に止められないよう警備員をかわすために足の速い弁護士が選ばれたんです。」

風紀を守りたい裁判所と早く伝えたい弁護士の葛藤の歴史があった。

今でも弁護士は警備員をかわすために走っているんですか?

今は裁判所内でびろーんを出すことはもうありません。それでも外で待っている原告や報道陣の方に一刻も早く結果を伝えたいという気持ちで足の速い若手を選ぶことになっているんです。」

 

 

迎えた判決日。

緊張する若手弁護士。

その傍らには数字が書かれ丸まったびろーんが。

外から何が書いてあるか見えないため数字を書いた札をつけてナンバリングしている。

どのびろーんを出すかはベテラン弁護士が判決を聞きながらメモに数字を書いて若手弁護士に指示をする。

若手弁護士
「過去には逆さまに出してしまったりだとか自動ドアにぶつかった人もいるらしくて、そういうことも聞いていたので、自分が失敗しないか、大丈夫がという緊張もありました。」

全力疾走で出したんですよね?

「ゆっくり歩いちゃいました。判決内容がいい内容が含まれていたので「勝った。一刻も早く伝えたい」というよりは見ている皆さんに喜んでもらいたくてギフトを渡すような感じで歩いちゃいました。」

「なんで走らなかったんだっていうふうに怒った先輩もいたんですけど当時はそういう雰囲気だったということで・・・」

ということで裁判で勝訴や無罪の紙を持って走っている人は 足の速い若手弁護士 でした。

びろーんは足の速い若手弁護士が出すことが多いんですが、裁判によっては稀にベテラン弁護士や傍聴席にいた原告などが出す場合もあるということです。

 

チコちゃんに叱られる!▽「勝訴」の紙』より

 

ここまでお付き合いいただきありがとうございます m__m